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ティータイムコラム NOTE 1

  • 滿 櫻井
  • 2020年12月10日
  • 読了時間: 2分

NOTE 1

私がお花にとても興味を持ち始めたのは、 製薬会社の仕事にも慣れた入社3年目の春でした。 もちろん、お花はずっと小さい頃から大好きでしたし、いつも生活の中には、 空気のようにお花がありました。

というのも、私の母は、本人いわく”祖先はきっと農民よ”というほど、 土いじりが大好きだからです。

そんな母が好んだ庭の雰囲気は、いかにもという人為的なお花の植え方ではなく、 イギリスのコッツウオルズ地方の家々の庭のように、そこかしこから お花がかわいらしい顔をのぞかせ、まるでお花畑のようにナチュラルテイストの (それでいて管理はされている)庭です。 ガーデンチェアーの横には、ラベンダーがいっぱい……。 ブランコの横には、バラがいっぱい……、というように。

母は丹精こめてつくった庭のお花を、家の中にもふんだんに飾っていました。 初春には、グランドカバーの芝桜が石垣や玄関近くを埋め尽くし、 まるでピンクの綿菓子のようで、楽しいお花の季節の到来を告げてくれました。 そして春が華やかに、より輝きをましてくると、春風が 甘いバラの香りを運んできてくれました。

母の花づくりのおかげで、私はいつもお花に囲まれ、季節の彩りを 肌で感じてきたように思います。 花のある暮らしが、あまりに当たり前でありすぎたためでしょうか、

改めて“お花”を見つめ直すときが来るまでには、 もう少し、時間がかかりました。

 
 
 

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